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【風薫る】13年目男性看護師が改めて看護の差別の歴史を語る【ナースマン】

こんにちは、じょぶでございます。

朝ドラ「風、薫る」やってますね!

私の職場では全く話題になっていません(笑)

現在看護師をしている・していた方、身内に看護師がいる方、これから看護師を目指す方、そしてドラマを見始めて看護の歴史に興味を持った方、そんな人たちに読んでもらえたら嬉しいです。

それでは始めましょう!

この記事のまとめ

看護の歴史:差別対象から尊敬されるプロフェッショナルへ

実際に差別はあるのか、筆者の体験

目次

看護師とは

ざっくり、看護師とはどのようなものなのでしょうか?

入院したり、病院に行ったりすると検査の手伝いや入院中の身の回りの手伝いをしてくれる人、そんなイメージがあると思いますが、私たちが出来ることというのは法律で決められています。保助看法という法律です。

保健師助産師看護師法(保助看法)が定める看護師の役割

①療養上の世話

②診療の補助

私が例に挙げた、「検査の手伝い」は②の診療の補助、「身の回りの手伝い」は①の診療上の世話が該当します。

もう少し嚙み砕くと、「治療や検査、病気が原因で不自由になったことを整える支援を行うこと」と「医者からの指示で行う医療行為(点滴、採血、検査など)」が私たち看護師の役割となります。

看護師の歴史

今回のドラマで注目されているところですが、やはり差別的な歴史があったことは間違いありません。

世界的な歴史と、今回「風、薫る」が舞台の明治18年(1885年)、そして現在看護師である私の経験を踏まえてまとめていきます。

教会シスター時代(中世~19世紀ごろ)

この頃は医学的根拠があまりなかった時代です。病気の人は教会に行き、世話は「修道女・シスター」の仕事でした。

ファンタジー物の作品でシスターが回復役(ヒーラー)なのはこの辺りのイメージなのでしょうね。

医学的知識がないとはいえ、たくさんの患者が来るわけですから経験則である程度質の高い看護を提供していたらしいです。

しかし、16世紀頃に「宗教革命」が起こり、診療所の役割を果たしていた多くの教会や修道院が解体されてしまいました。

ここで看護や医療の質は著しく低下し、「誰でもできる卑しい仕事」となってしまったようです。

看護が確立、ナイチンゲール時代(19世紀後半)

誰もが知るクリミアの天使、フローレンス・ナイチンゲールが1820年に爆誕しました。

そして30代の頃、戦死者75万人ともいわれるクリミア戦争の中で看護師としての手腕を認められていきます。

ナイチンゲールのすごいところは「慈しみの心」なんて生易しいものではなく、「衛生環境の改善」です。

当時はもともとの病気やケガで亡くなるよりも、感染症で亡くなる人が多かったようです。ナイチンゲールは病院の清潔化、換気、物資調整によって、この感染症による死者を劇的に減少させました。

しかも「統計学」を用いて衛生環境と患者の死亡率の相関性を可視化したため、医療環境が劇的に改善されたそうです。これって看護師というより医者とか研究者の分野では?

そして教育にも熱心で「看護学」という学問を作り、看護学校を創立して「専門職としての看護師」の礎を築いたのでした。

ちょっと前まで差別階級のような仕事だったのが、急に専門職になったわけですからびっくりです。

病看婦時代(明治時代)

日本でもヨーロッパと同じく看護師は差別階級の仕事でした。看護師が差別対象から「専門機関での教育を修了した専門職」になる過渡期を描いたのが今回の朝ドラ「風、薫る」なわけです。

明治時代ですと、江戸末期から流行したコロリ(コレラ)の影響もあったでしょう、医療としても大変な時代です。

当時は看護師という職名ではなく「病看婦」と呼ばれており、特別な教育は受けず、身分の低い人がお金を得るために働く職場で、「汚い環境で働く下女」のイメージだったようです。

明治時代になり西洋医学が導入されるタイミングで看護職という文化も入ってきました。

1888年に帝国大学医科大学(現在東京大学医学部)で看護教育がスタートされ、翌年の1889年には日本赤十字社が救護看護師の養成を開始したそうです。

現在も東京大学に看護学部があるのはこういう歴史があったからなのか、と納得してしまいました。

看護の細分化時代(20世紀~現在)

ナイチンゲールは1910年に90歳で亡くなりました。

21世紀を生きる私たちですが、いまだにナイチンゲールが確立した看護学を学んでいます。

私も当時は「最先端の医療を行う私たちが、200年前の話を聞いてどうする」って正直思ってましたが、看護の基礎はナイチンゲールがすべてまとめてくれてるので、看護師を志す人は未来永劫ナイチンゲールの「看護覚え書」を読み続けるんだろうなと思います。もうちょっととっつきやすいように改訂してくれればいいのに。

現在の看護学は基礎から発展して、どんどん細分化しています。専門看護師、認定看護師の時代です。

人の体は37兆個あり、それらが集まることで血液、臓器、皮膚、脳などを構成します。そして、それぞれが本来の役割を果たせなくなればそれは「病気」となります。その無数の病気毎に看護があります。

また、目に見えない「精神」や「年齢・発達」、「保健・福祉」なんかも看護の領域です。

それぞれの領域ごとに学問があり、それを修了することで、一段上の看護師として認められるのです。

また、「病院」だけでなく美容クリニック、企業、役所、学校の保健室などなど、さまざまな職場・職種で活躍が期待されているのが現在の看護師です。忌み嫌われていた頃とは全然違いますね。

実際のところどうなの?

ここまでは、調べれば出てくる看護の歴史です。

ここからは働き手の目線で、「実際のところ」の話を書いていきたいと思います。

働く場所によるところだと思いますので、あくまで一例としてご理解ください。

医療業界での看護師の立ち位置

まず、同業から。

いうまでもなく、常に人手不足の業界です。どの職場に行っても歓迎されます。

ただし、上記の通り、看護師の資格があればできる仕事というのはかなり細分化されているため職場ごとに求められる能力も異なります。

ですので、早めに自分が求められている業務が何なのか気づいて適応する努力は必要なのではないかと思います。

他職種(医師、薬剤師、技師、看護助手、医療事務、清掃スタッフなどなど)とうまくやっていくのも大切ですね。

「医師からパワハラを受ける」とSNSで見かけますが、それも付き合い方なんじゃないかなと個人的には思っています。

患者さんからの扱い

正直いろんな患者さんがいるという現状はあります。

地域性はあると思いますが、紳士な人もくれば粗暴な方もいるのが私の勤務する病院です。

医師より看護師を下に見る方は確かにいますが、実際立場が違いますし。

看護師という職種を差別するということはないです。

過去10年では、男女差別意識のある患者さんはまだいらっしゃる印象です。

社会的な評価

基本的に医療関係は景気に左右されず、一定の需要がある業界なので、社会的な信頼は高いです。

何を隠そう、看護師は厚生労働省から認められた「国家資格」なのでそういう意味でも信頼はおのずと高くなります。

ローンを組んだり、何かを契約するときも非常にスムーズな印象があります。

パートナーとしての評価

人による、という結論になってしまいますが(笑)

共稼ぎが当たり前の時代ですので、高収入は高得点に感じる方が多いと思います。

また、産休、育休に理解ある職場も多いので、ライフステージに応じて働き方を変えやすいのもポイントです。

私の周りは「夫のほうが看護師の妻より給料が低い」という夫婦も少なくないですが、それが許せないという人種もいます。

繰り返しになりますが、その人それぞれですね。

看護師は「求められる」時代に

看護師の歴史と現在について語ってみました。

人のパーソナルな部分に入り込む機会が多い職種ですので、正直いやな思いをすることも少なくありません。

ですが、今回歴史を振り返り、なんだか腑に落ちる部分も多かったと感じています。

ナイチンゲールが作り上げた「看護学」を胸に頑張っていこうと思います。

朝ドラは多分見ませんが(笑)このような機会をくれて感謝します。

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この記事を書いた人

大学病院11年目の看護師。
ADHDグレーゾーン、妻はASD。
看護師の視点、夫の視点、発達障害の視点から、世の中を生きやすくする方法を発信中。
資産形成、子育て、趣味(ファッション、ガジェット)などなど

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